

アトピーについて
アトピーの治療法、概念を詳しく説明していきます。
合併症について
Author: atopi-① 皮膚疾患
アトピー性皮膚炎体質の人は一般的に皮膚が弱く、子供の頃におむつかぶれを起こしやすかったり、化粧品、塗り薬、洗剤などによる接触性皮膚炎を起こしやすいことが知られてます。
また円形脱毛症の合併も知られてます。
②感染症
細菌に関しては、重度の湿疹病変から進入した黄色ブドウ球菌などによる伝染性膿痂疹をとくに幼児において多く合併するということです。
伝染性軟属腫などのウイルスによる皮膚疾患に感染しやすく、アトピー性皮膚炎患者が単純ヘルペスを罹患すると重症化することがわかっています。
③眼科疾患
最近では白内障や網膜剥離を合併するケースが増えてきています。
網膜剥離に関しては、特に顔面の症状が酷い際の掻破、顔をたたいてかゆみを紛らわせる行動などの物理的な刺激の連続により発生すると考えられてます。
白内障の原因は網膜剥離と同様、顔や瞼の痒みから強く擦ったり叩いたりするからではないか、
水晶体は発生学的に皮膚細胞と同じ分類に入るため、アトピー性皮膚炎と同様な病変が起こるのではないか
といった説があります。
いずれにしても、加齢に伴って発症する通常の老人性白内障とは異なる原因で発生すると考えられています。
また水晶体が皮質からではなく核から濁ってゆく事が多いという症状のパターンの違いから、「アトピー性白内障」と呼ばれることもあります。
ステロイド内服の副作用として白内障があげられることから、原因としてステロイド外用剤の副作用が疑われたが、外用剤との因果関係は不明であること、内服薬の副作用として発生する際は、白内障ではなく緑内障の発生率のほうが高いにもかかわらず、外用剤のみで治療されているアトピー性皮膚炎患者では緑内障が少ないという矛盾があることから、ステロイド外用剤は直接白内障とは関連がないとの結論に至っている
read comments (0)アトピーの原因Ⅲ
Author: atopi-環境要因
多彩な特異的アレルギー反応および非特異的刺激反応が関与して生じる要因があります。
摂取する食物がアレルゲンとなっていることと、乳児期・学齢期に多いという事です。
ハウスダスト・ダニ・鳥の糞といったアレルゲンにより、悪化原因となっていることがあります。
皮膚に常在している細菌の影響も考えられ、細菌が病変部位から進入するなどで特異的な感染症を併発することが多いほか、湿潤した病変部位は健常な皮膚よりも常在菌の数が多いことが知られています。
これらの菌体成分により免疫応答が賦活化されることが症状の増悪の一因とする説もあります。
また、ストレスの影響も考えられます。
進学・就職・職場の配置転換などを機会に悪化するケースが多くみられます。
ストレスにより掻破行動が増すことが原因のひとつであり、自己を破壊する掻破行為がある種の快感を生み、患者がそれにより症状を悪化させるという事もあります。
環境基準に定められる有害化学物質等により発症が報告されています。
入浴時等の石鹸の使用により元々遺伝的に弱かった皮膚のバリア機能を更に弱めてしまう事があり、使用を中止する事で軽快する例があります。
アトピーの原因
Author: atopi-アトピー性皮膚炎は、家族内発生がみられること、他のアレルギー疾患の病歴を持つ場合が多いことなどから遺伝的要因が示唆されます。
従って、皮膚が乾燥しやすいなどのアトピー素因を多くの患者が持つが、これは炎症の結果ではなく、独立した要素であると考えることができます。
しかしその一方で、いわゆる遺伝病のように特定の遺伝子が発症の有無を決定的に左右するものではありません。
また、発展途上国に少なく近代化に従って患者数が増加していること、環境の変化によって急激に発疹・痒みの症状が悪化しやすいことなどから、遺伝的要因だけでは説明できない事例も多く、環境要因も非常に大きいと考えることもできます。
アトピーの原因Ⅱ
Author: atopi-遺伝的要因
過去に「アレルギー反応が先か、アトピックドライスキンが先か」という議論があったが、90年代からあったバリア機能の欠陥という考え方が今世紀に入って遺伝子レベルで証明されてきており、現在の最先端医療ではこれに倣っています。
90年代に角質層に存在するセラミドという細胞間脂質が少ないという報告があり、セラミドの生成に関わる遺伝子が注目されました。
セラミドは顆粒細胞内で生成されるが、同じく顆粒細胞でケラチンを束ねているフィラグリンというタンパク質の欠陥が判明、原因遺伝子が06年に特定されました。
顆粒細胞は代謝により表皮側にせり上がって角質細胞になるが、この際放出されるセラミド量が少ない為、角質は乾燥して隙間が出来易くなります。
この隙間から健常者ならば遮断出来る筈の異物に進入され易くなり、抗体が反応して炎症となることが06年までに数度行われた実験によって証明されています。
個々人の体質や環境によるが8割方の患者は、繰り返される異物進入に対し、免疫系が即応体制を整えて抗体を増産し、アレルギー体質化となります。
またセラミドは細胞同士を接着しているため、角質が剥落し易く厚みのある角質層を形成出来ません。
このような薄い角質層は外部の刺激に対して敏感であり、痒みの一因になると考えられています。
顆粒層及び角質層.の異常に起因するアトピックドライスキン、即ちバリア機能の欠陥という皮膚の生理学的異常の分子レベルの解明が進んでいます。
遺伝子の解析により、マスト細胞、好酸球にIgE抗体を結合させるレセプターや、サイトカインのうちアレルギーの炎症に関与するものの遺伝子が集中している遺伝子座がアレルギーと関連していることが明らかになっています。
アトピーの生活改善
Author: atopi-①アレルゲンの除去
「ダニ」・「ハウスダスト」がアレルゲンとなっている場合が多く、実際に他の疾患の治療でホコリのない無菌室に入った際に劇的に改善することは良く知られています。
部屋のホコリ掃除や換気をこまめに行い、寝具を日光に干す頻度を増やしましょう。
多くの患者では多種類のアレルゲンが関与し、また完全にダニなどを除去することも難しいため必ずしも効果があるとは限りません。
愛玩動物の皮屑も主要なアレルゲンの一つであり、さらに飼育管理によってはダニの原因にもなっているため、基本的には飼わないのが無難でしょう。
ただし心情的に動物を手放すのが難しい場合もあり、患者の家族環境の問題でもあるため、慎重な態度をとる医師も多いようです。
段階的に、まず医療機関でRAST法などの血液検査を行い、患者の症状の原因となっているかを調べ、また実際に飼育している動物との接触で症状が悪化するかを調べ、原因であることを確定してはじめて除去を行うという指導も行っています。
②食事制限
アトピー性皮膚炎の原因が、明らかに食物アレルギーが原因または悪化要因となっている場合には、食事制限が必要となります。
一時期には厳密な食事制限が実施されたが、成長に伴い食物の影響は低くなるケースが多いことと、厳格な食事制限の結果子供の一部に成長障害が起きることが多々みられるようになったという理由で、以前よりは比較的穏やかな方法がとられるようになりました。
そのため管理栄養士などともよく相談して慎重に行う必要があり、 アトピーの治療というより食物アレルギーの治療となります。
食事制限により、皮膚の炎症を直接、抑えるものではないので注意が必要です。
食事制限の方針を決めるには、パッチテスト、少量を試験的に摂取するなどの実際のアレルギー反応を見る方法で判断したほうがよいでしょう。
また乳児に対しては、時期尚早な離乳食への移行や、同一の食品を連続して摂取させるなどの、食物アレルギーを誘発する行為は避けるべきです。
③石鹸の工夫
過剰に皮脂を奪う石鹸は避けたほうがよいが、その一方、十分に皮脂が洗い流されないとかゆみや菌の繁殖によってかえって症状を増悪させることもあります。
皮膚科の専門医によっては、オリーブ石鹸などの無添加かつ低刺激性石鹸の使用を薦める場合があるが、「アトピー患者向け」として推奨されるものや高価な「敏感肌用石鹸」が必ずしもすべての患者に合うわけではありません。
実際に試すなどして、個個人にあった製品を選択する必要があります。
また一部の症例では頭皮の病変部に真菌が生息していることが報告されており、これにより抗真菌剤を配合したシャンプーを薦める医師もいます。
頭皮から上半身にかけての症状は、シャンプーやリンスなどによる接触性皮膚炎である場合もあるため、製品をかえると改善することがあります。
④日常生活の指導
皮膚はいつでも清潔に保つ事。
皮膚の保湿をおこない、乾燥させない事。
爪は短く切り、滑らかに磨いて皮膚を傷つけないようにする事。
適温・適湿の環境を心がける事。
刺激の少ない衣類を着る事。
汗をかいたらこまめに着替えるようにする事。
室内を清潔に保つ事。
アトピー患者は特に皮膚のごみが部屋にたまりやすいので掃除機などでこまめに掃除する事。
⑤ストレスの除去
家庭・学校・職場における本疾患の理解と協力が必要があります。
必要であれば精神療法を行うこともあります。
アトピー性皮膚炎の症状
Author: atopi-乳児湿疹と混同される場合もあります。
その炎症は頭部に始まり、次第に顔面に続きそして体幹、手足に下降状に広がっていきます。
幼児期から学童期には、関節の内側を中心に発症し、耳介の下部が裂けるような症状を呈します。
思春期以後は、広範囲にわたり乾いた慢性湿疹の症状を呈します。
眉毛の外側が薄くなったり、発赤した皮膚をなぞると、しばらくしてなぞったあとが白くなります。
乾燥して表面が白い粉を吹いたようになり、強い痒みを伴ったり、赤い湿疹、結節などができ、激しい痒みを伴い
痒疹を伴うこともあります。
湿潤した局面から組織液が浸出することがあります。
慢性化すると、鳥肌だったようにザラザラしたものができ、皮膚が次第に厚くなっていきます。
しこりのあるイボ状の痒疹ができることがあり、この場合難治性であり、イボになることもあります。
アトピー性皮膚炎
Author: atopi-アトピー性皮膚炎とは、湿疹を伴うもののうち、アレルギー反応と関連があります。
先天性の過敏症の一種です。
アトピーという名前は「場所が不特定」という意味のギリシャ語「アトポス」から由来しています。
医学用語としては気管支喘息、鼻炎などのほかのアレルギー疾患にも冠されるが、日本においては慣用的に「アトピー」のみで皮膚炎のことを指すことが多いです。
アトピー性皮膚炎は、アレルギー性鼻炎、アトピー型気管支喘息、皮膚炎の蕁麻疹を起こしやすいアレルギー体質の上に、様々な刺激が加わって生じる痒みを伴う慢性の皮膚疾患と考えられています。
患者の約8割は5歳までの幼児期に発症します。
従来学童期に自然治癒すると考えられていたが、成人まで持ち越す例や、成人してからの発症・再発の例が近年増加しています。
これについては、人口密度や住宅環境の変化が要因であるとする意見や、軽症患者の医療機関への受診が増えたことを指摘する意見があります。
アトピー性皮膚炎のガイドラインには、厚生労働省によるものと、日本皮膚科学会によるものがあります。
厚生労働省診断ガイドラインは皮膚科医に限らず広く一般の臨床医に参照すべきものとして作成されています。
「改善が見られない場合は専門医に任せるように」としているように、プライマリーケアの意味合いが強い。
一方、日本皮膚科学会診断ガイドラインでは、皮膚科医が参照すべき内容になっています。
主に皮膚の病変に着目した内容になっており、より厳密な診断基準になっています。
このように2種類のガイドラインがあり、治療内容にねじれが発生する可能性もある、という意見もでている。
アトピーの治療法
Author: atopi-この疾患に病院などで一般的に行われる治療は、根治ではなく寛解を目的としています。
現代の医療技術ではアレルギーの発症そのものを抑えることはできず、幼少期の食物の影響が強い症例などを除き、原因となるアレルゲンを特定することが難しく、また代表的なアレルゲンであるハウスダストやダニなどを環境から完全になくすことも困難であるからです。
まず重要なことは不規則な生活やストレス、乱れた食生活や不潔な住環境を避け、十分な睡眠時間を確保することです。
極端な重症例や治療に抵抗する症例を除けば、その上で薬物療法とスキンケアを行うことによりQOLへの影響は最小限にできるでしょう。
十分なコントロールが得られない場合でも、頻回の受診で処方を変えていけば問題が起きることは少ないでしょう。
脱ステロイド療法
Author: atopi-「脱ステロイド」の本来の意味とは、アトピー性皮膚炎の症状が改善傾向にないのに現在治療に使用中のステロイド外用剤を中止して、ステロイド外用剤を使用せずにアトピー性皮膚炎の症状をコントロールする方法のことであります。
そのため、症状が改善してきたためステロイド外用剤を中止して経過をみるという行為は、「脱ステロイド」と称するのは不適切ですが。
ステロイド外用剤は非常に高い有効性を持つ薬剤であるが、特に重症例では正しく医師の指導の下に使用していても十分に症状を抑えられない例や、長期の連用により皮膚萎縮、接触性皮膚炎、二次感染といった副作用をきたす例が存在します。
このような症例において副作用から脱却したり、ほかの治療法を模索するといった過程で脱ステロイド療法が行われることがあり、実際にそのようなケースに限ってはステロイド剤の中止が有効であったという報告があります。
しかし当然ながら、このような治療法に踏み切るためには、現在のステロイド外用剤による治療が効果をもたらしていないのかを慎重に判断する必要があります。
一方で「脱ステロイド」という言葉がアトピービジネスにおいて多々使用されることがある。
その理由であるが、アトピービジネスは、他の科学根拠のない代替療法を勧めるため、「ステロイド外用剤はアトピー性皮膚炎を悪化させる」「ステロイド外用剤のリバウンドが続いている」「ステロイドを使用した年月に比例して治療に時間がかかる」「病変部からが排出されているので湿疹は好転反応である」などの独自理論を説明し、ステロイド剤に対して恐怖を煽り、ステロイド剤を中止させようとする場合が多いためです。
さらに自然主義的観点からプロトピックの使用も是としないことが多いです。
当然これらの主張に医学的な根拠は無い。
このような業者に脱ステロイド療法を指示されて極端に悪化し、かゆみが強く夜も眠れないなど生活に支障をきたしたり、ひどい場合緊急入院という結果となる症例が多数発生し続けています。
少数ながら合併症による死亡例もあります。
また、アトピービジネスやマスコミによるステロイド剤の恐怖などの誇張した宣伝の結果、治療が難航している患者が自己判断で「脱ステロイド」を行い、症状が急激に悪化するという悲劇的な2次的被害もみられています。
一時期、社会問題になったこともありました。
以上のように科学的根拠のないステロイド害悪論に基づいた「脱ステロイド」は危険であり、実施するに当たっては実際の病態がステロイドの副作用によってもたらされているのかを多数の医師とよく相談して判断した方が良いでしょう。
その際、プロトピック軟膏やPUVA療法、シクロスポリンといった他の治療に切り替えながら様子をみることが多いので、それに関しても医師と十分に相談すべきですね。
薬物療法
Author: atopi-民間療法として漢方薬がよく使われています。
使用方法に関して流儀があるため、漢方医、薬局による違いが大きいです。
人によって合う・合わないがあるので(合わない場合は増悪することもある)、素人判断は避け、漢方の専門医とよく相談の上で行った方が良いですね。
一方漢方のみに依存して悪化する例も多数見受けられる。
漢方に固執しないで悪化したときには皮膚科医にも相談することが大切である。
アトピー性皮膚炎に効果があると言われる漢方の内服には証にあわせて消風散、温清飲、補中益気湯など、外用剤には、紫雲膏・太乙膏・中黄膏などがあります。
抗真菌薬の内服が効果があるという報告があります。
しかし、一方で、保険診療は認められおらず、医師の間でもその是非について意見が分かれています。
